不倫慰謝料を請求されたとき,すべきことは?
不倫をしていて慰謝料請求書が届いたら、不用意に相手に連絡を入れるべきではありません。当初の対応が重要であり、きちんとすべきことを行っておかないと将来思わぬ不利益を受ける危険性があります。
以下では不倫慰謝料を請求されたときにやっておくべきことをご紹介します。
1.相手の主張内容を確認する
慰謝料の請求書はたいてい「内容証明郵便」で届きますが、そこには相手の把握している「不倫の事実」が記載されていることが一般的です。
たとえば「~頃から肉体関係を持ち、〇年〇月〇日には〇〇のホテルで宿泊し…」など、ある程度具体的な事実が書かれています。
そのような相手の主張内容を確認して、相手がどこまで正確に事実を把握しているか推測しましょう。大きく間違っている場合やあいまいな場合、相手は不倫の確信を持てていない可能性があります。相手が見切り発進で慰謝料請求しているなら、請求を拒絶できる可能性もあります。
2.相手が証拠を持っているかどうか推測する
次に請求内容から、相手が不倫の証拠を持っているかどうかを推測しましょう。不倫で慰謝料を請求するには証拠が必要だからです。あなたが支払いに応じなかったら相手は裁判をしなければなりませんが、証拠がないと相手が敗訴します。
内容証明郵便に書かれている事実関係が詳細で正しかったら興信所の報告書などの証拠をつかまれている可能性が高くなりますが、間違っていたりあいまいであったりすると証拠を持っていない可能性も高まります。
3.請求金額を確認する
相手がいくらの慰謝料を請求してきているかも非常に重要な検討要素です。
多くの場合、不倫の被害者は相場より高額な慰謝料請求をしてくるものです。相場が100万円でも300万円、500万円やときには1000万円の請求もしてきます。
相場より高額な慰謝料請求なら最低限相場までは減額できます。
4.相手が離婚するかどうかを考慮する
不倫をしても相手夫婦が離婚しない場合には、慰謝料が大幅に減額されます。
慰謝料請求されたら相手の夫婦が離婚する予定がありそうか、確かめる必要があります。
5.返答書面を作成する
以上を踏まえて請求者に対し、返答の書面を作成します。
相手が確実に不倫の証拠をつかんでいる様子であれば、慰謝料の減額を主張する内容にします。減額を主張する場合、いくらまで減額してほしいのかも明らかにすべきです。
一方、相手が不倫の証拠を持っていなさそうであれば、不倫を認めずにまずは何を根拠に不倫と主張しているのか問う内容にします。
選択を間違えると後に不利益が及びますので、返答書面は慎重に作成する必要があります。
不倫で慰謝料請求されたら弁護士がサポートいたします。自己判断で動く前に、お早めにご相談ください。