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夫婦間のモラハラ(モラルハラスメント)とは? その特徴と離婚するためのポイントも解説

モラハラとは、モラルハラスメントの略称で人格を否定する嫌がらせにより相手に精神的な苦痛を与える行為です。職場だけでなく、夫婦間で行われることもあります。夫婦間のモラハラの例や特徴、モラハラを理由に離婚するためのポイントを解説します。
 

モラハラの定義とは? 夫婦のモラハラの特徴と対処法、離婚するためのポイントも解説します

モラハラは、モラルハラスメントの略称で人格を否定するなど道徳や倫理に反する嫌がらせを繰り返すことで相手に精神的苦痛を与える行為です。
職場内で同僚間で行われる嫌がらせ行為をモラハラと呼ぶことがあります。
また、夫婦の間で妻や夫に対してモラハラが行われるケースも多く、現在ではモラハラを理由に離婚する カップルも増えています。
モラハラとはどのような行為なのか、家庭や夫婦間で妻や夫に対して行われる場合の特徴や、モラハラで離婚するためのポイントも解説します。
 

モラハラとは?

モラハラとは、モラルハラスメントの略称です。
ハラスメントには、パワハラ(パワーハラスメント)、セクハラ(セクシャルハラスメント)、カスハラ(カスタマーハラスメント)と様々なものがあります。
モラハラに厳密な定義があるわけではありませんが、特に「道徳や倫理に反する嫌がらせ」を意味します。
 

モラハラとパワハラの違いとは?

モラハラはパワハラとの区別がつきにくいハラスメントです。
パワハラは、職場などで上司から部下に対して行われるハラスメントです。
 
具体的には、職場において行われるもので次の要素を満たす行為がパワハラに当たります。
 

  • ・優越的な関係を背景として行われる
  • ・業務上必要かつ相当な範囲を超えて行われる
  • ・労働者の就業環境を害する

 
一方、モラハラは上記の要件のうち、「優越的な関係を背景として行われる」以外の要件を満たしているハラスメントのこととされています。
具体的には、同僚間で行われるハラスメント行為が、モラハラにあたります。
 

モラハラは家庭や夫婦の間でも行われる?

モラハラは、職場での同僚による嫌がらせ行為のことを指すことが多いですが、夫婦の間で妻や夫に対して行われる嫌がらせもモラハラに当たります。
夫婦は対等ですから、相手から嫌なことをされたら、はっきりと嫌だと言ってやめさせるべきでしょう。
嫌だと言っているのに改めず、あるいは嫌だと言えない状況でハラスメント行為を継続的に、かつ、一方的に行い、精神的苦痛を与え続ける行為が夫婦間のモラハラになります。
 
夫婦間のモラハラは、職場でのモラハラと違い、環境が変わったり、転職すれば解決するものではなく、婚姻関係が続く限り、延々と行われるのが特徴です。
 

モラハラと夫婦喧嘩は違う?

モラハラと夫婦喧嘩は明確に異なります。
モラハラは、相手が反撃や反論ができない状況で、継続的に、かつ、一方的に行うものです。
 
それに対して、夫婦喧嘩は対等な関係にある夫婦が意見をぶつけ合うものです。
どれほど仲の良い夫婦でも、ある程度の夫婦喧嘩はあるでしょう。
夫婦喧嘩ばかりの夫婦もいるかもしれません。
夫婦喧嘩の結果、一方が折れる形になっても、それが一時的なものであれば、モラハラとは言いません。
 
一方、モラハラは、継続的に、かつ、一方的に行われるために、被害者側が反論できなくなったり、反論する気がなくなったりします。
その結果、夫婦の間に上下関係が生じたり、一方が他方の言動におびえるようになって、常に緊張状態を強いられたりと、被害者の方が一方的に、精神的苦痛を被る形になります。
 

モラハラとDV(ドメスティック・バイオレンス)の違いとは?

モラハラとDV(ドメスティック・バイオレンス)は、似ている面もあります。
まず、DVには、様々なパターンがあります。
主なDVは次のとおりです。
 

  • 身体的DV:殴る、蹴るといった身体への直接的な暴力を振るうもの。
  • 精神的DV:罵声を浴びせる、無視するなどの言動により相手を傷つけるもの。
  • 経済的DV:生活費を渡さない、仕事を制限するなどして経済的に追い詰めるもの。
  • 性的DV:嫌がっているのに性行為を強要するなどの行為。

 
このうち、精神的DVとモラハラはよく似た行為です。
ただ、精神的DVは、相手を精神的に傷つける意図をもって、積極的な攻撃を行う行為であるのに対して、モラハラは、攻撃する側が無自覚で行っているケースもある点に大きな違いがあります。
また、悪質性という面でも、精神的DVは明確に暴力と言えるほど言動が行われるのに対し、モラハラは暴力とは言えない言動によることも少なくありません。
 

モラハラは自覚がないケースも多い

モラハラは、加害者も被害者のどちらもハラスメントであることの自覚がないケースも少なくありません。
職場でのモラハラならば、第三者が気づいて指摘することで、改善される見込みがありますが、夫婦間の妻や夫へのモラハラは、第三者によるチェックが期待できないことから、長期間にわたり自覚がないままに行われていることも少なくありません。
また、被害者の方もモラハラの被害者であるという自覚がないまま耐えているというケースもあります。
なぜ、モラハラは双方に自覚がないままに加害行為が行われ、被害を我慢する状況が続くのでしょうか。
 

自分は当たり前のことをしているだけだと思っている

加害者は、配偶者を怒鳴ったり、無視することが、モラハラであると自覚していないケースもあります。
配偶者が言われた通りにしないから、あるいは、相手を教育するための言動だと思っていて、相手に精神的苦痛を与えていることに気づいていないケースがあります。
 

自分が悪いんだと思い込んでいる

被害者の方は、夫や妻からモラハラを受けるのは、自分が悪いからだと思い込んでいる場合もあります。そのため、モラハラの被害者であるという自覚がないケースがあります。
 

夫婦のよくある喧嘩やいさかいだと思い込む

被害者の方は、夫や妻からモラハラされていても、夫婦ならよくあることだと、大げさに捉えず、自分が耐えればよいと考えているケースがあります。
 

外からはよい夫、またはよい妻だと言われることが多い

モラハラを行う夫や妻は、家庭内では暴言を吐いているのに、第三者がいる場所では、人が変わったように優しくなったり、いたわる言動をかけてくることがあります。
それだけに、他の人からは、「よい夫(妻)を持った」と評価されてしまい、モラハラを受けている自分が悪いのだと自分を責めてしまうことがあります。
 

精神的に疲弊したり、相手に依存してしまう

長年、モラハラによる被害を受け続けたために、精神的に疲弊してしまうと、その状況から抜け出そうとする気力を失ってしまうことがあります。
また、自分には夫(妻)がいないと、何もできないと思い込み、加害者に依存してしまうこともあります。
このような場合、自力では、モラハラ被害を抜け出ることが難しくなります。
 

夫婦のモラハラの具体例

夫婦の間で妻や夫に対して行われるモラハラの具体例を紹介します。
 

人格を否定する侮辱を繰り返す

例えば、毎日のように、「役に立たない奴だ」「存在する価値がない」「能無し」「バカ」「アホ」といった発言を繰り返す場合です。
 

無視する

例えば、こちらが話しかけても無視したり、何らの反応も示さないような場合です。メールやLINE、電話の連絡を無視するようなケースも該当します。
 

嫌がらせをする

配偶者が家事をしているのを邪魔したり、出かけようとしているときに妨害したりするような場合です。
 

無理な要求をする

作れない料理を作るように要求したり、プロでもないのにプロ並みの家事や日曜大工を求めたりするような場合です。
 

監視する

GPS発信器を付けさせて行動を監視しようとしたり、頻繁に連絡するよう要求する場合です。友人や知人との連絡を取ることも許さないとか、自由な外出を許さないなど過度に束縛する場合もあります。
 

金銭の使い方に細かく口出しする

家計を細かく管理して、お金の使い道を極端に制限する場合です。そもそも生活費を渡さないケースもモラハラに当たります。
 

常に命令する

まるで夫婦の間に上下関係があるかのように常に命令調で話している場合です。
 

夫婦間のモラハラが続くことのリスク

夫婦間でモラハラが続くことには2つのリスクがあります。
 

  • ・被害者が精神的に疲弊する
  • ・子どもにも悪影響が及ぶ

 
一つ一つ確認しましょう。
 

被害者が精神的に疲弊する

モラハラの場合、DVほど激しいものではないため、被害者の方は、「これくらいのことは夫婦ならよくあること」などと言い聞かせて、我慢することも珍しくありません。
そして、我慢することが当たり前になるうちに、モラハラ行為がエスカレートしてしまい、徐々に、精神的に追い詰められてしまいます。
モラハラを受け続けていると、自分は価値がない人間だと思い込むようになり、自己肯定感が低くなってしまい、否定的な思考に囚われがちです。
最悪の場合は、DVの場合と同様に精神疾患を発症してしまうことがあります。
 

子どもにも悪影響が及ぶ

未成年の子どもがいる夫婦が子どもの前でモラハラが行われている場合、子どもも父親や母親に甘えることができず、子どもらしく振舞うことができなくなります。
表面上はいい子を装い、裏で悪事を働くような子になったり、自己肯定感が低くなってしまいます。
常に緊張を強いられることから、不安から抑うつ状態になるなど精神的にも様々な影響が出てしまいます。
また、父や母の行いをモラハラと認識できず、夫婦の間ではそれが当たり前だと思い込むようになります。その結果、子どもも成人後、当たり前のようにモラハラを行うようになってしまいます。
 

モラハラを行いやすい人(加害者)の特徴は?

モラハラを行っている人にはいくつかの共通点があります。もちろん、下記に当てはまる人が全員モラハラ体質だというわけではありませんが、モラハラ被害を察知する際の参考にしてください。
 

自己中心的な人物である

モラハラは、他人が自分の思い通りに動いてくれないことにイライラして行うというパターンが多いです。
相手は自分の思い通りに動かなければならないという考え方をしており、特に、配偶者に対しては、自分の理想通りの人であることを求めがちです。
 

プライドが高い

モラハラは、自分は絶対的な存在で、他人は自分に従うべきだという思考の人が行うものです。そのため、モラハラの加害者は、プライドが高い傾向があります。
常に、他人を自分よりも劣る人間であるという認識で行動している場合もあります。
 

他責思考が強い

モラハラは、「自分は悪くない。相手が悪いんだ」という考え方のもと行われるものです。普通の人なら、自分は悪くないと思っていても、冷静になった時に果たして本当にそうだろうかと、省みることもありますが、他責思考が強い人は、自分の行いを省みることはありません。
 

外面が良い

モラハラを行う人は、第三者から見ると完璧で立派な人に見えることが多いです。
知人や親戚にモラハラ行為の相談をしても、「あんな立派な人なんだからそんなわけはない。あなたが悪い」と言われてしまうケースもあるでしょう。
高学歴、高収入であることも多いです。
 

モラハラの被害者になりやすい人の特徴は?

モラハラの被害者になりやすい人にもいくつかの特徴があります。
 

気が弱い

モラハラの加害者は、被害者である妻や夫に反論されたり、反撃されれば、激高することが多いでしょう。ただ、夫婦喧嘩を繰り返すことによって徐々に行いを改める可能性もあります。
しかし、被害者の方が気が弱くて、反論したり、反撃しないままだと、モラハラ行為がエスカレートしがちです。
 

争いを避けて他人に合わせようとする

争いを避けて他人に合わせるのは悪いことではありませんが、長い時間を一緒に過ごす夫婦の間では、配偶者に合わせることだけでなく、嫌なことは嫌とはっきり言うことも大切です。
 

自分より他人を優先する

自己犠牲の精神といった考え方をしてしまうケースです。自分より他人を優先することは仕事などではよいことですが、夫婦なら、夫や妻に甘えることも大切です。
亭主関白やかかあ天下という言葉がありますが、夫と妻のどちらかが常に優先されている状態は、モラハラの温床になりがちです。
 

親族との関係が希薄である

親族との関係が疎遠だと、モラハラによる被害を受けていても相談できる人がいないため、モラハラ行為がエスカレートしがちです。
また、親族が先入観で、モラハラをする配偶者のことを「良い人だ」と褒めるために、ますます、モラハラ被害の相談がしにくくなってしまいます。
 

友人が少ない

友人が少ない場合も、他の夫婦の関係について知る機会が少なく、モラハラによる被害を受けている自分の状況が異常であることに気づきにくいこともあります。
 

モラハラ被害への対処方法

配偶者からモラハラ被害を受けているかもしれないと感じた時は、まず、第三者や公的な相談機関に相談することが大切です。
そして、モラハラ被害に気づいたときは、弁護士などに相談してその後の対応策を検討しましょう。
 

モラハラ被害について第三者に相談する

モラハラ被害について第三者に相談しましょう。
家族や親族、友人に相談しても、「あんな立派な人なんだからモラハラなんてするはずがない」と話にならないこともあるでしょう。
このような場合は、配偶者について先入観の無い第三者に相談するのが有効です。
国や自治体が設けているDVの相談窓口などで、まず相談してみるとよいでしょう。
 

弁護士に相談する

モラハラ被害に気づいたときに行うべきことは、モラハラをやめるよう警告したり、これまでのモラハラ行為について慰謝料を請求する、モラハラを理由に離婚するといった行動です。
モラハラの加害者は、モラハラをやめるよう警告されただけでは、やめるとは限りません。
特に、夫婦間で妻や夫に対して行われるモラハラは、一度は改めても、すぐに元通りになってしまうことも少なくありません。
根本的な解決策は、モラハラを理由に離婚するしかないというケースも多いです。
モラハラを理由に離婚する際には、モラハラの証拠を集めたり、慰謝料を請求したりと様々なことを行わなければなりません。
そのためには、早い段階で弁護士に相談して、対策を講じておくことが大切です。
 

まとめ

モラハラの定義、夫婦間で妻や夫に対して行われるモラハラの特徴などについて解説しました。
夫婦間で妻や夫に対して行われるモラハラは、加害行為に気づきにくく、証拠も残りにくいだけに、慰謝料を請求する場面でも、立証が困難になることも少なくありません。
モラハラの慰謝料を請求したり、モラハラを理由に離婚するには、早めに弁護士に相談して対策を講じておくことが大切です。

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