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協議離婚と調停離婚の違いとは? どちらを選ぶべきか? メリット・デメリットも解説

協議離婚と調停離婚の違いについて解説します。二つの手続きはどちらも話し合いにより離婚を成立させる方法ですが、裁判所が関与するかどうかという大きな違いがあります。夫婦の状況に応じて、どのように使い分ければよいのか、それぞれのメリットとデメリットも解説します。
 

協議離婚と調停離婚の違いとは? それぞれのメリット・デメリットと選択方法について解説

協議離婚と調停離婚はどのような違いがあるのでしょうか? どちらも話し合いにより離婚を成立させる方法ですが、協議離婚は夫婦だけで話し合うのに対して、調停離婚は家庭裁判所において、調停委員を交えて話し合いを行うという大きな違いがあります。
その他、協議離婚と調停離婚には様々な違いがあり、メリットとデメリットも異なります。夫婦の状況に応じて、どちらを選択すればよいのか解説します。
 

離婚の方法は3つある

離婚する方法というと、離婚届を出すだけというイメージがあるかもしれませんが、実際には、離婚の方法は次の3通りがあります。
 

  • ・協議離婚
  • ・調停離婚
  • ・裁判離婚

 
協議離婚は、夫婦が話し合いを行い、離婚することで一致すれば、離婚届を作成して、市区町村役場に提出することにより、離婚が成立するというものです。
最も簡単な方法で、離婚する夫婦の8割以上が協議離婚を選択しています。
 
調停離婚は、家庭裁判所において、裁判官や調停委員を介して話し合いを行い、離婚成立を目指す手続きです。裁判とは異なり、あくまでも当事者同士の話し合いにより折り合いをつけることを目指します。
 
裁判離婚は、調停が不成立に終わった場合に、家庭裁判所に離婚の訴えを提起するというものです。裁判離婚をするためには、民法770条の法定離婚事由が必要です。
具体的には、
 

  • ・配偶者が不貞行為をしている。
  • ・配偶者から悪意で遺棄された。
  • ・配偶者の生死が三年以上明らかでない。
  • ・その他婚姻を継続し難い重大な事由がある。

 
これらのいずれかの事由があることが裁判で明らかになれば、相手方が離婚に反対していても離婚することができます。
 

協議離婚と調停離婚の違い

協議離婚と調停離婚は、どちらも最終的には当事者同士の話し合いにより離婚を目指すものです。双方が納得しなければ離婚に至らないという点では一致しています。
では、どのような点で違いがあるのでしょうか。
 

話し合いの場

協議離婚と調停離婚は、話し合いの場が異なります。
協議離婚の場合は、夫婦が話し合う事ができれば、いつでもどこでも行うことができます。
一般的には家庭内で話し合うことになることが多いですが、別居している場合なら、双方で連絡を取り合い、都合の良い時間に、相手方の家や喫茶店などで話し合うことも可能です。
 
一方、調停離婚の場合は、家庭裁判所において話し合いが行われます。
時間は自由に決められるわけではなく、家庭裁判所が調停期日を指定するのでその時間に、家庭裁判所に赴くのが原則です。
また、調停期日は、平日の時間帯に設定されるので、仕事などを抜けたり、休んで出席しなければならないなど、日常生活にも支障が出ることもあります。
 

直接対話によるのかどうか

協議離婚と調停離婚は、直接対話によるのかどうかという点でも異なります。
協議離婚の場合は、原則として夫婦だけで話し合います。
もちろん、弁護士を代理人に立てて話し合うことも可能です。
つまり、直接対話によるかどうかは自由に選べます。
 
一方、調停離婚の場合は、原則として夫婦は直接対話しません。
夫婦それぞれの話は、調停委員が聞き取り、相手方の意見も調停委員を介して聞かされる形になります。
そのため、直接対話が難しい程に夫婦の関係がこじれているような場合に有効な方法になります。
 

話し合いにかかる時間・期間

協議離婚と調停離婚とでは、話し合いにかかる時間や期間が異なります。
 
協議離婚は、夫婦双方が納得すれば、話し合いをした日のうちに、離婚することも可能です。
ただ、一方が離婚を拒んでいたり、離婚の条件で揉めている場合は、話し合いが長引き、いつまでも離婚ができないこともあります。
 
調停離婚は、裁判所に調停期日を指定されます。
調停期日が開かれる頻度は裁判所にもよりますが、1ヶ月に1回程度です。1回で調停が終わることは少なく、半年から1年程度かかることが多いです。
しかし、各回に決めるべきことは、調停委員が話がまとまるように取り持ってくれるため、比較的スムーズに話し合いが進みやすいと言えます。
 
協議離婚を試みても相手が話し合いにすら応じてくれないようなケースでは、調停離婚の方が、早く離婚できることもあります。
 

費用の有無

協議離婚は、すべて夫婦だけで行えば特に特に費用はかかりません。
ただ、離婚協議書を作成する際は強制執行認諾約款付公正証書を作成することが望ましいです。
特に、養育費を長期間受け取り続けるケースでは、必須と言えるでしょう。
公正証書を作成する際は、公証役場でそれなりの費用を支払う必要があります。
また、弁護士に交渉を依頼する場合も、弁護士費用がかかります。
 
一方、調停離婚では、調停申立のための費用がかかります。
収入印紙1200円分や郵便費用等がかかります。また、夫婦の戸籍謄本なども取得しなければなりません。
 

強制執行ができるかどうか

強制執行ができるかどうかの違いとは、離婚協議で決めた、財産分与や慰謝料の支払い、養育費の支払いなどを支払い義務者側が怠った場合に、義務者の財産や給与などを強制的に差し押さえることができるかという違いです。
 
協議離婚では、夫婦だけで離婚協議書を作成しただけでは、直ちに強制執行することはできません。
相手方を訴えて、裁判所の確定判決を得てから、強制執行の手続に進む必要があります。
一方、調停離婚では、調停が成立した際に作成される調停調書が確定判決と同様の効力を有しています。
そのため、相手方が養育費を約束通り支払わない場合などは、直ちに強制執行の申立てが可能になります。
 
なお、協議離婚でも、強制執行認諾約款付公正証書を作成していれば、それを基に直ちに強制執行の申立てを行うことができます。
 

協議離婚のメリットとデメリット

協議離婚を選んだ場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
 

協議離婚のメリット

協議離婚のメリットは、時間や場所にとらわれず、話し合いを行うことができる点です。平日の仕事が終わった夜の時間帯に話し合うこともできますし、休日に話し合うことも可能です。
また、双方が離婚に同意していれば、短期間で離婚することができる点も挙げられます。
さらに、離婚事由を第三者に説明する必要がなく、「性格が合わない」、「愛情を感じられなくなった」といった、言葉で言い表すことが難しい理由で離婚することもできます。
 

協議離婚のデメリット

協議離婚のデメリットは、話し合いが上手くまとまらない場合は、調停離婚よりも時間がかかってしまう可能性があることです。
相手方が暴言を吐いたり、暴力を振るってくることがあるかもしれません。DVを理由に離婚する場合は、話し合いどころか危険性を伴う可能性があります。
また、話し合うにしても、何を決めればよいのかよく分からないままに話が進んでしまうこともあります。
そのため、相手方に有利な条件になっているのに、気付けないこともあります。
もちろん、こうしたデメリットは、弁護士に相談したり、代理での交渉を依頼することによって、かなりカバーすることができます。
 

調停離婚のメリットとデメリット

次に調停離婚を選んだ場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
 

調停離婚のメリット

調停離婚の最大のメリットは、相手と顔を合わせずに話し合うことができる点です。
自分の主張は、調停委員を介して相手方に伝わります。
その際、調停委員は双方の意見を聞いた上で、妥協点を探り、解決策を提案してくれますので、話し合いがまとまりやすいと言えます。
また、調停委員は離婚協議に慣れているため、離婚協議で決めるべき条件を取りこぼすことはありませんし、双方にとってよい形でまとまるように尽力してくれるため、一方が圧倒的に有利な条件で話がまとまることは少ないと言えます。
さらに、調停が成立した場合は、調停調書が作成されて、強制執行ができるようになります。
 

調停離婚のデメリット

調停離婚のデメリットは、平日の時間帯に家庭裁判所まで赴かなければならないことです。また、一度で終わるわけではなく、半年から1年といった長い時間がかかることが多いです。
さらに、自分たちが置かれている状況について、調停委員に説明しなければなりません。その説明のために資料を揃えなければならないこともあります。
特に慰謝料を請求する場合は、相手方の不貞行為(浮気、不倫)やDV、モラハラ行為、悪意の遺棄などの実態について、証拠を示して説明することが求められます。
 
もっとも、こうしたデメリットは、弁護士にご依頼いただければ、ほぼ解消できます。
調停は必ずしも本人が出席する必要はなく、弁護士が代理で出席することもできます。弁護士が出席した場合は、話し合いがスムーズに進み、比較的短期間で調停成立に繋げられることもあります。
 

協議離婚と調停離婚はどのように使い分ければよいのか?

協議離婚と調停離婚はどのように使い分ければよいのでしょうか。夫婦が置かれている状況ごとにどのように使い分ければよいのか、解説します。
 

夫婦で話し合いができる場合

夫婦で話し合いできる状況であれば、協議離婚が適していると言えます。
ただし、離婚の条件については、第三者のチェックが入りませんし、取り決め内容を強制執行できないこともあります。
離婚で決めるべきことや自分にとって有利か不利か判断できない場合や、取り決め内容を相手が実行してくれるかどうか不安な場合は、調停離婚も選択肢に入ります。
 

円満離婚を目指したい場合

円満離婚を目指したいのであれば、協議離婚が妥当と言えます。
やはり、調停で離婚した場合は、夫婦が争っていたという印象が強くなり、円満な離婚とは言えないケースがほとんどです。
 

とにかく早く離婚したい場合

とにかく、早く離婚したいならば、協議離婚が妥当です。
相手方が離婚に応じれば、離婚届を突きつけてサインさせるだけで、離婚することができます。
離婚の条件については、離婚した後でも話し合いは可能です。
 

相手と顔を合わせたくない場合

相手と顔を合わせたくない場合は、相手と直接顔を合わせなくてよい調停離婚が向いていると言えます。離婚に際して決めるべきことも、取りこぼしてしまうことは少ないと言えます。
もちろん、協議離婚でも、弁護士に代理で交渉してもらえば、相手と顔を合わせず、離婚届の提出まで進むことも可能です。
 

相手が離婚を拒否している場合

相手が離婚を拒否している場合は、協議離婚は難しいでしょう。
弁護士が代理で交渉するにしても、相手が離婚を拒否しているのを無理やり離婚させることはできません。
この場合は、調停離婚により、時間をかけて相手を納得させる必要があります。
そして、調停不成立となった場合は、裁判離婚に踏み切ることができます。
法定離婚事由があれば、相手方が離婚を拒否していても、裁判所の確定判決により一方的に離婚することができます。
 

明確な法定離婚事由がある場合

民法770条に列記されている法定離婚事由があり、その証拠も完璧に揃っている場合は、協議離婚で妥協する必要はありません。
調停離婚に踏み切ったうえで、納得行くまで交渉することも可能です。
調停不成立となった場合でも、離婚裁判により最終的に離婚することができます。
 

相手方が養育費の支払いを怠りそうな場合

離婚協議では、主に、次の項目について話し合います。
 

  • ・財産分与
  • ・慰謝料
  • ・年金分割
  • ・親権者
  • ・面会交流
  • ・養育費・婚姻費用

 
いずれも金銭の支払いを伴うものが多いですが、特に養育費については、子どもが成人するまで長期間にわたり、相手方に支払いを求めていくことになります。
相手方が支払いを怠りそうな場合は、すぐに強制執行に取り掛かれるように債務名義を獲得しておくことが大切です。
調停離婚が成立した際に作成される調停調書は、その代表例です。
そのため、離婚協議で決めることが多く、特に養育費について取り決めする必要がある場合は、調停離婚を選択して、しっかりした内容の調停調書を作成することが望ましいと言えます。
 

離婚したい場合はまず弁護士に相談してください

離婚したいと考えている方の中には、協議離婚と調停離婚のどちらの方が有利なのか判断に迷っていることもあるかもしれません。
しかし、どちらも相手方と離婚の条件で折り合えなければ離婚できない制度です。
離婚で重要なことは、離婚協議で話し合うべき、
 

  • ・財産分与
  • ・慰謝料
  • ・年金分割
  • ・親権者
  • ・面会交流
  • ・養育費・婚姻費用

 
の6つの項目について、有利な条件を引き出せるようにすることです。
協議離婚と調停離婚のどちらを選ぶにしても、まずは、弁護士にご相談ください。

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