西宮・尼崎の慰謝料請求に強い弁護士

フェリーチェ法律事務所
コラム画像

コラム

慰謝料を請求されて支払えない場合の対処方法とは? 減額交渉の方法も解説

慰謝料を請求されたものの支払えない場合は、減額や分割払いを求めるといった相手方との交渉が必要です。支払わずにいると裁判になり強制執行されてしまうリスクがあります。不倫等の慰謝料を支払えない場合の対処法や弁護士に相談する必要性について解説します。
 

慰謝料を請求されたけど支払えない場合の対処法とは? 減額交渉のポイントなども解説

慰謝料を請求された場合は、冷静に対処することが大切です。
慰謝料は、数十万円あるいは数百万円といったまとまった金額で請求されることが多いです。
一般的な経済力の方にとっては、非常に痛い出費となってしまいます。
しかし、慰謝料を請求されているのに無視して支払わない場合は、最悪の場合、強制執行が行われてしまい、財産の差し押さえ等がなされてしまいます。
これを防ぐには、相手方と減額交渉したり、弁護士に相談することが大切です。
 

まず慰謝料を請求された背景を確認する

慰謝料を支払えないと悩む前に、慰謝料を請求されている背景を冷静に分析しましょう。
 

慰謝料を請求されるような行為をしたのか?

慰謝料は、あなたが請求相手に対して何らかの不法行為を行い、精神的苦痛を与えてしまったために、相手からその補償として支払を求められるものです。
そもそも、慰謝料を請求されるほどの精神的苦痛を与えることをしたのか、よく考えてみましょう。
 
慰謝料を請求されるケースとしては次のような場合が挙げられます。
 

  • ・既婚者と浮気、不倫、不貞行為をしてしまい、その配偶者から慰謝料を請求されている。
  • ・ネットで誹謗中傷の書き込みをしたところ発信者情報開示を経て特定されてしまい被害者から慰謝料を請求されている。
  • ・相手を怪我させたり暴行するなどしたために、相手から慰謝料を請求されている。
  • ・相手にセクハラや痴漢行為を行ったために、相手から慰謝料を請求されている。
  • ・離婚や婚約破棄したことに伴い、相手から慰謝料を請求されている。
  • ・交通事故の加害者になり、被害者の方から慰謝料を請求されている(自動車保険に加入していない場合)。

 
こうしたことをしてしまい、第三者から見ても慰謝料を請求されるのは仕方ないと言える状況なのか、よく考えましょう。
もし、判断が難しい場合は、ネットで調べるだけでなく、弁護士に相談してください。
 

相手との交渉は行ったのか?

慰謝料は、請求書が送られてきたら、そのとおりに支払わなければならないというものではありません。
請求書どおりに支払わなければならないのは、相手と契約関係にあり、その契約に基づいて請求されている場合です。
不法行為に基づく損害賠償請求としての慰謝料請求は、相手と取引関係がない状況で、いきなり請求する形になります。
しかし、請求されたらその金額をすぐに支払わなければならないわけではなく、当事者同士で交渉し、金額を決めるのが一般的です。
内容証明郵便などで請求書が送られてきただけで、相手との交渉を全く行っていないのであれば、まずは、相手との交渉を試みましょう。
ご自身で相手と交渉するのが難しいと感じられたら、ためらわず、弁護士にご相談ください。
 

慰謝料の金額は相場の範囲なのか?

慰謝料には、明確な計算式がありません。
そのため、請求金額は、請求する方が自由に決めることができます。
しかし、慰謝料の金額にも相場があります。あまりに高額な慰謝料は不当な請求なので、支払う必要はありません。
慰謝料の金額の相場はおおむね次のとおりです。
 

浮気・不倫・不貞行為の慰謝料 50万円から300万円
誹謗中傷の慰謝料 10万円から150万円
暴行傷害の慰謝料 10万円から30万円
セクハラや痴漢行為の慰謝料 30万円から200万円
離婚や婚約破棄の慰謝料 30万円から300万円

 
慰謝料の相場はおおむねの上限がありますが、このように幅が広く適切な金額を計算するのは難しいものです。
請求されている慰謝料の金額が適切なのか判断できない場合は、弁護士にご相談ください。
 

慰謝料を支払う義務があるのか? を確認する

慰謝料を支払えないと悩む前に、本当に慰謝料を支払う義務があるのか?という点を確認しましょう。
例えば、浮気・不倫・不貞行為をしたのが事実だとしても、必ず慰謝料を支払わなければならないわけではありません。
慰謝料を支払う義務が免除される代表例を紹介します。
 

相手が既婚者だと知らなかった

慰謝料は、不法行為による損害賠償責任に基づいて支払うものです。民法では次のように規定されています。
 
民法
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
 
『故意又は過失によって』とあるとおり、相手を傷つける意図がなく不法行為に当たる行為をした場合は、損害賠償責任が生じません。
 
結果として、浮気・不倫・不貞行為に当たる行為をしてしまったとしても、相手が既婚者だと知らなかった場合は、不法行為の要件を満たさないことから、損害賠償責任が生じないということです。
 

浮気・不倫・不貞行為をした時点で相手の夫婦関係が破綻していた

浮気・不倫・不貞行為の慰謝料は、夫婦の婚姻共同生活の平和の維持という法的保護に値する利益を侵害された場合に請求できるものです。
つまり、相手が正常な夫婦関係にある場合に支払い義務が生じるものですから、肉体関係(性的な関係)を持った時点で、相手の夫婦関係が破綻していた場合は、慰謝料を支払う必要がありません。
例えば、相手が別居している場合、離婚協議、離婚調停中の場合、同居していても仮面夫婦状態の場合などは、慰謝料を支払う必要がない可能性があります。
 

二人で楽しんだが肉体関係(性的な関係)はなかった

浮気・不倫・不貞行為と夫婦の不道徳的な行為を指す言葉はいくつかありますが、慰謝料請求ができるのは「不貞行為」を行った場合だけです。
不貞行為とは、肉体関係(性的な関係)を持つことであるという解釈が判例や実務により確立されています。
既婚者と二人っきりになって楽しんだとしても、デートやキスをしたり抱き合った程度で、ホテルなどで性行為に及んでいないのであれば、原則として慰謝料を支払う必要はありません。
そのような場合は、肉体関係(性的な関係)はなかったと主張し、慰謝料の支払いを拒否しましょう。
 

慰謝料支払の時効が完成している

慰謝料請求権には時効があります。
原則として次のいずれかの期間が経過すると慰謝料請求権を行使することができなくなります。
 

  • ・被害者が損害と加害者を知ったときから3年経過した。
  • ・不法行為の時から20年が経過した。

 
例えば、相手の配偶者に不倫相手が自分であることが知られているのに、相手から慰謝料請求がないまま、3年が経過した場合は、慰謝料を支払う必要はありません。
 

慰謝料支払い義務があるのか疑問に感じたら弁護士に相談する

浮気・不倫・不貞行為の場合で、慰謝料支払い義務が生じないケースについて紹介しました。
上記のケースのいずれかに当てはまり、慰謝料支払い義務がないと考えられる場合は、慰謝料を支払えないと悩む前に、弁護士に相談して確認しましょう。
 

慰謝料支払義務があり慰謝料を支払えない場合の対処方法

上記までに紹介した項目のいずれにも当てはまらず、慰謝料支払義務があるものの慰謝料を支払えない場合はどうしたらよいのでしょうか?
まず、一人で悩まず、弁護士に相談することが大切です。そのうえで、次のような対策を検討しましょう。
 

慰謝料の免除を求める

相手に慰謝料を支払える経済状況ではないことを伝えて、慰謝料の免除を求めましょう。
もっとも単に「お金がないから支払えない」というだけでは相手は納得しないでしょう。
今回の事件が発覚したことで、仕事を解雇されて収入がなくなった、既に社会的な制裁を受けているから矛を収めてほしいという形で交渉することになります。
 

慰謝料の金額の減額交渉を行う

経済的に厳しく請求された慰謝料を支払えない状況にある場合は、慰謝料の金額の減額交渉を行いましょう。
減額を求める理由としては次のようなものが挙げられます。
 

  • ・慰謝料の金額が相場よりも高すぎる。
  • ・請求された金額の預金がない。
  • ・責任の程度はそれほど重くない。
  • ・解雇、降格などにより、既に社会的な制裁を受けている。

 
特に、慰謝料の金額が相場よりも高すぎる場合は、相手も減額交渉を求めてくると見越して高めの金額を請求していることがあります。
そのため、請求された金額をそのまま受け入れるのではなく、粘り強く交渉することが大切です。
 

分割払いの交渉を行う

経済的に厳しく請求された慰謝料を支払えない状況にある。しかし、慰謝料の免除も減額交渉も難しい場合は、分割払いの交渉を行いましょう。
そもそも、分割払いに応じてくれるのだろうかと疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、相手方としても一括では支払えないだろうと見越していることも少なくないので、一般的には交渉の余地があります。
 
ただ、この場合は、慰謝料請求の内容について、強制執行認諾文言付公正証書にすることを求められる可能性があります。
強制執行認諾文言付公正証書とは、公証役場で作成することで、慰謝料の支払い義務があることを明確にする書面です。
もしも、決められた期限までに決められた金額を支払わない場合は、相手方は裁判所に強制執行の申立てを行うことができます。
これが認められると、執行官による財産や給与の差し押さえなどが行われることになります。
 
そのため、分割払いとする場合は、無理のない支払計画を立てて、相手に受け入れてもらうことが大切です。
 

慰謝料を支払えない場合にやってはいけないこと

慰謝料を支払えない場合に絶対にやってはいけないことがあります。
 

借りられる所から返済資金を借りる

消費者金融等、手軽にお金を借りられる所からお金を借りて返済することです。
慰謝料の支払いが厳しい状況で、消費者金融からその支払いに充てるお金を借りてしまうと、元本の支払いだけでなく、利息の支払いも重なるため、更に経済的に厳しい状況に追い込まれてしまいます。
相手との交渉で、「消費者金融からお金を借りて払え」などと言われてもそのような挑発に乗らないでください。
 

弁護士に相談せず自分で解決しようとする

慰謝料請求を受けた際に、お金がかかるからと弁護士に相談せず、自分で解決しようとすることは避けてください。
ご自身で交渉しても、相手とトラブルになったり、更に不当な請求を受けてしまうことがあります。
そもそも、相手が請求している慰謝料の金額が適切でない可能性もありますが、その判断は、経験を積んだ弁護士でなければ難しいものです。
 

慰謝料請求を無視したり踏み倒そうとする

慰謝料を請求されても無視したり、踏み倒そうとすることです。
そもそも慰謝料の支払い義務がないというのであれば、その旨を相手方にはっきりと主張しなければなりません。
この場合でも、一方的に支払わないと伝えるだけでなく、支払い義務がないことを相手に納得してもらわなければなりません。
さもないと、相手があなたの自宅や職場に押しかけるなど、感情的な行動に出てしまい、その結果、あなたのしたことが近所や職場で知られてしまうリスクがあります。
 
減額交渉の余地があるケースでは、相手からの請求を無視し続けていると、相手の態度も硬化してしまい、減額にも応じてもらえなくなることもあります。
 
また、相手方が裁判を提起することもあります。裁判で敗訴して、慰謝料の支払い義務が確定してしまうと、強制執行等に進んでしまうことがあります。
 

慰謝料が支払えない場合はまず弁護士に相談する

「慰謝料が支払えない」そんなときはまず、弁護士に相談してください。
弁護士に相談することにより次のようなメリットを享受できます。
 

  • ・慰謝料支払い義務があるのか判断してもらえる
  • ・減額交渉してもらえる
  • ・分割払いの交渉をしてもらえる
  • ・債務整理等を行ってもらえる

 
まず、請求されている慰謝料が本当に支払い義務があるのか、法的な面から検討することができます。
法的に支払い義務がない場合は、相手方と交渉し、以後の慰謝料請求を止めることができます。
慰謝料支払い義務がある場合でも、多くの場合は、減額交渉の余地があります。
弁護士が根拠を示して、減額交渉を行えば、相手方が納得することもあります。分割払いについても同様です。
 
様々な借金を抱えるなど経済的に厳しい場合は、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停といった債務整理の手続きを行うことにより、経済的苦境から脱するためのお手伝いをすることもできます。
 
「慰謝料が支払えない」といった経済的に厳しい状況にある場合は、一人で悩まず、まずは、弁護士にご相談ください。

その他のコラム

協議離婚と調停離婚の違いとは? どちらを選ぶべきか? メリット・デメリットも解説

協議離婚と調停離婚の違いについて解説します。二つの手続きはどちらも話し合いにより離婚を成立させる方法ですが、裁判所が関与するかどうかという大きな違いがあります。夫婦の状況に応じて、どのように使い分ければよいのか、それぞれのメリットとデメ...

【続きを見る】

内容証明郵便により慰謝料を請求するには? 不倫や離婚の対処方法を解説

内容証明郵便により慰謝料を請求する方法について解説します。不倫の相手に内容証明で慰謝料の支払いを求めることのメリットやデメリット。書き方や送付の注意点、内容証明の効果や相手が無視した時の対応方法の知識も紹介します。   内...

【続きを見る】

夫婦がお互いに浮気、ダブル不倫している場合は相手に慰謝料請求できる?

夫婦がお互いに浮気、ダブル不倫しているケースでは、両方が相手に慰謝料請求する関係になり、慰謝料を請求しないこともあります。しかし、慰謝料の金額に差があるケースなどでは相手に慰謝料請求することも可能です。配偶者や相手に慰謝料を請求すること...

【続きを見る】

悪意の遺棄で離婚する場合の慰謝料

1 悪意の遺棄とは 悪意の遺棄とは、正当な理由のない同居・協力・扶助義務の放棄をいいます。 法律用語にいう悪意とは、ある事実を知っているということを意味しますが、ここにいう「悪意」とは、倫理的に非難されることを意味します。 ...

【続きを見る】

浮気・不倫の慰謝料に関するご相談は何度でも無料

浮気・不倫の慰謝料に関するご相談は何度でも無料

メールでのご相談は24時間受付中